平成22年度3月議会 初問

  1.農家戸別所得補償制度について
  2.学校給食について
  3.学校給食費の未納について
  4.津波対策について



(初問)

自由民主党徳島市議団の笠井国利でございます。
今議会から、本会議の方法が変わりまして、我が自民党からは二人が代表質問に立てると言うことになりました。せっかくのチャンスでありますので質問をさせていただきます。



先ず初めの質問は「農家戸別所得補償制度」についてであります。

政権交代後、民主党は農政の大転換の第一歩として農家への戸別所得補償制度を掲げております。

農業後継者の減少や農業所得の激減、さらには農業と地域の再生を目的にしたもので、予算総額が約5.600億円であります。

各農家ごとに、米の「生産目標数値」を定め、その目標を達成した農家に対して、生産費と市場価格差に相当する全国水準で統一した額を交付金として国から直接支払うというものであります。

確かに、所得補償と言えば耳障りの良い政策のように聞こえますが、実際には各農家の所得を補償すると言うものではなく、これまで自民党政権下で実施してきた米の生産調整に係る「産地作り交付金」と麦や大豆などに対しての「経営所得安定政策」などの制度を一つに寄せ集めているに過ぎないと言う事であります。

先日各地域での説明会がありました。
私は川内町の農事実行組合連合長をしておりますので、説明会に参加をいたしました。今回の事業では、米の戸別保証の対象となるのは生産数量を達成したうえで、しかも、作付け面積から自家飯米分として1反分を差し引いた面積が、交付の対象面積になるとの事であります。

また、これまでの転作奨励金としてではなく、生産調整の達成、未達成に関わらず水田を活用して作物を作れば、それぞれの作物に応じた単価で交付金を支払うというもので、これによって自給率の向上を目指す事としているようであります。

これらの事業によって、米価の下落を防止しようとする生産調整なのか、農地を有効活用しての自給率の向上を目指した政策なのか、いずれにいたしましても、どちらとも言えないようなバラマキ制度であり、本来の農家の所得を安定させるための制度とは、ほど遠いものがあると感じずにはいられません。

22年度から実施すると言うことで、準備も進んでいると思いますが、具体的な事業の概要と本市の取り組み状況につきまして、答弁をお願いいたします。

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次に学校給食について質問してまいります。「初問」

先ほど岡議員のほうから、子ども手当の質問の中で学校給食についてかなり詳しく触れましたけれども、私は学校給食の立場から子ども手当についても触れていきたいと思いますので、重複する点も多々あろうかとおもいますけれども、お許しを頂きたいと思います。
学校給食に関しましての質問をするのはこれで4回目となりますが、初めて質問をいたしました平成8年から比べると食器の問題とか米飯給食の回数とか少しづつでは有りますが改善されてきているのは、私も認識を致しているところであります。
とくに最近では食糧自給率の低下が激しく、地産地消が叫ばれて食育に関する感心も高まってきている所で有ります。

学校給食での米飯給食の回数を増やすことは、国の主食であります米の消費拡大に有効であり、41%と低い国内の食料自給率を高めるうえでも有効な手段と考えており、また、ほとんど外国産の小麦を使用しているパン給食ではなく、地元産の米を使用する米飯給食は、地産地消の観点からも有効的な手段であるとともに、郷土の農業についての知識を深め、生産者に対する感謝の気持ちをはぐくむことが期待できるなど、学校給食による教育目的の実現にとっても有意義なものではないかと考えております。

昨年3月議会の文教厚生委員会におきまして「学校給食での米飯給食の回数を増やしてはどうか」とお聞きしましたら大栗教育長より「21年度から米飯給食の回数を増やします」との力強い答弁をいただきました。
1年が経過し、その後どうなったのかお伺いを致します。

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次に学校給食費の未納についてお伺いを致します。

私は昨年12月議会におきまして、子ども手当の関連として、「制度的に問題が無いのであれば子ども手当を最初から給食費分を差し引いて支給し、事実上の給食費の無償化をしてはどうか」という質問を致しました。
教育長からは「現在のところ、その支給対象者を所得制限により区分けするのか、また、どう言った方法により支給するのかなど不明な状況である。今後、国の制度設計等の情報を注視して参りたい」との答弁をいただきました。

平成22年度の本市の子ども手当予算は、43億円あまりが計上されておりますが、これは一人当たり月額1万3000円の10か月分の必要額と伺っております。
これが民主党政権の公約通り実施される平成23年度には、一人当たり月額2万6000円に増額され、本市の歳出予算額は、子ども手当だけで117億円を超える膨大な予算額となる見込みであります。

マスコミ等のアンケート調査では、子ども手当を受給する世帯の3分の1は、子ども手当を貯蓄に回すとの事であります。
子ども手当は経済活性化につながると大見栄を切って発言した民主党政策の目玉の1つ、子ども手当でありますが、現実は個人の資産形成を税金でまかなうと言う、と
んでもない政策であります。 このような子ども手当制度は、本当に国策としての良識ある政策とはとても考えられないのであります。
毎年、本市におきまして、117億円ものお金が子ども手当と称してバラまかれる政策が、本当に次代を担う子ども達の未来に繋がると言うのでしょうか。

私はこの117億円という予算があれば、毎年のように小.中学校3〜4校分の校舎改築が出来るのではないかと思えますし、本市の教育予算総額が約90億円ということからしても、この子ども手当制度は誠におかしな制度だと言わざるをえません。

本来であれば、これほどの予算が組まれるのであれば、来年度から実施される高校授業料の無償化であるとか、幼稚園.保育所の保育料の無償化を図るとか、学校給食費の無償化に使うとかの政策に使用すべきだと強く思うものであります。

子ども手当につきましては、今国会で支給するための法案が提出されていますが、3月4日の参議院予算委員会で、民主党の櫻井充議員が「子ども手当の使い方を緩和して、学校給食費に使えるようにすべきではないか」との 質問を中妻厚生労働大臣にしておりました。

政府与党である民主党の国会議員でさえ、子ども手当の使い方については、おかしいのでは無いかと疑問を投げかけているのであります。
子どもの為に使う、それが経済対策になるんだと言う制度であり、貯蓄するために出す制度では無いのであります。

次に、昨年12月本会議で学校給食費の未納の現状につきまして質問をいたしました。教育長より「平成20年度の数字については現在集計中であり、景気が低迷する中、経済的理由から給食費が払えない世帯の数は増えているのではと危惧している」との答弁をいただきました。

すでに集計は終わっていると思いますので、まず、平成20年度の本市の学校給食費の未納状況についてお伺いを致します。

学校給食の未納世帯には、生活困窮のため学校給食費を払えない世帯の他、払える能力があるのに払わない世帯もあると聞いています。
また、教師が学校給食費の未納分を集金するため、家庭訪問をしていると聞いています。

私はこの状況を防ぐためには、学校給食費を補助すべきではないかと思っております。
もし本市の学校給食費を全額補助した場合、どの位の費用がかかるのか。
またその可能性について教育長の答弁を求めます。

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次に津波対策について質問をしてまいります。

2月27日に南米チリで発生いたしましたマグニチュード8.8の大地震は1万7千キロも離れた日本にも大津波として押し寄せてまいりました。

日本では、2月28日午前9時33分に大津波警報や津波警報が発表され、各地の津波到達時間や津波の高さの予想も明らかにされました。

私は津波警報発表時には、市外に居たのでありますが、自宅に連絡を取りまして家族に様子を聞きましたところ、同報無線から津波警報が流されたと聞きました。

その後、テレビやラジオからは沿岸各地の様子や避難状況が放映されていましたが、津波は予想より遅く到達し、結果として大きな被害には至らなかったわけでありますが、徳島市におきましては、今回の津波警報に対してどのような体勢で臨まれたのか、また避難者の状況はどうであったのか、先ず初めにお伺いを致します。

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