平成16年度会派代表質問

  1.市長の政治姿勢について
  2.第十堰流域ビジョン21委員会の報告書に関して
     1.報告書の精査.検証について
     2.調査費用の助成金について
     3.調査報告書に対する徳島市としての対応
  3.ITに関して
     1.電子入札について
     2.IP電話について
     3.議会会派へのネット接続について
     4.ネットによる町づくりについて


みなさん、お早う御座います。
私は自由民主党徳島市議団を代表し、質問通告に従い順次質問をして参ります。市長与党といえども厳しく追及をしていくのが我々の役目だと思っておりますので市長や理事者に於かれましては明解な、的を射たご答弁を頂けますよう、まず初めにお願いをしておきます。

今年は台風の当たり年でありまして昨日の台風18号で7つもの台風が西日本を直撃いたしました。また昨日は市議会始まって以来、議会中に災害対策警戒本部が設置され本会議が休会となりました。

徳島県下に於きましては上那賀町や木頭村.木沢村と言った地区の皆様方は度重なる台風に枕を高くして眠れず、住民は不安とストレスが極限に達していると聞いております。
徳島市からも消防本部の指揮官が派遣されるという、かつて無いほどの被害に遭われましたみなさま方には心よりお見舞いを申し上げます。
また先の16号台風は徳島市でも観測史上2番目だと言う、風速54.1メートルの強風に見舞われ数多くの被害が出たようでご座います。川内町でも榎瀬江湖川、宮島江湖川、吉野川も決壊寸前まで行ったようでありますし、特に榎瀬江湖川は40メートルに渡って堤防からオーバーフローを始め、その団地の人たちは公民館へ避難し、地元の消防団員は夜寝ずに警戒に当たられたようであります。
まだ復旧が完全にされてないまま、次から次へと新たな台風が四国を襲おうとしています。一刻も早く復旧作業が進展し、安心して暮らせる町づくりが待たれているところであります。
防災訓練を前にして、災害は忘れた頃にやって来るという諺を改めて思い知った思いがいたしております。


それでは質問をして参ります。

まず初めは市長の政治姿勢について、市長にお伺いをいたします。

市長は初登壇されました6月議会に於きまして冒頭の招集挨拶の中で『私は、これからの4年間を議会と相携えて徳島市発展のために全力を尽くしてまいる所存でございます。議員各位の御協力を特にお願い申し上げまして招集のごあいさつといたします』と述べられました。
市長は県議会の副議長までされた方でありますので、我々としては即戦力としてご期待を申し上げ、そのような目線でこの3ヶ月間、市長を拝見させてもらって参りました。あれからまだ3ヶ月しか経って居られませんし、まさか3ヶ月前に言った事をお忘れになられたとは思いませんが、改めて市長にお伺いをいたしたいと思います。
今回提案をされました鉄道高架事業に伴う用地取得の件、Jリーグ設立に伴う出資金の件、また市高建設や新病院建設の件など、先日も質問者のみなさんが口を揃えて同様な質問をされました。我々の知らないところで言葉が一人歩きしているのか、・・・それとも水面下で物事が進行しているのか・・・
我々議会に詳しい説明がないうちに報道がなされたからであります。
昨日の質問者の答弁と同じ答弁になるかも知れませんが、あえてここでお聞きをしておきたいと思います。
市長は議会と理事者は本当に車の両輪であると考えて居られるのでしょうか?
また議会の皆様方と相携えと言った言葉の真意はいったいどう言う事なのか?

まず初めにお尋ねをいたします。



次に吉野川可動堰計画に代わる第十堰保全事業案と森林整備事業案の研究成果報告書についてを質問して参ります。

市長は6月17日の本会議の答弁に『今後は、本市の第十堰窓口を初め、ホームページ等を通じまして情報提供をしていきたいと考えておりますので、こ理解を賜りたいと思います』と答弁をしていますが、その後、この報告書は詳しく精査.検証されたのでしょうか?
お尋ねをいたします。

次にこの調査に使われました助成金についてお伺いをいたします。
吉野川流域ビジョン21はこの調査に当たり、自分達も会費や寄付金を1500万円作るから市からの助成金もその相当額を助成して欲しいとの申し出でで議会もこれを認めたのでありますが、流域ビジョン21が集めた金額はいったいいくら集まったのか、またどう言う使われ方をされたのか、理事者はこの金額を掌握して居られるのかどうか?お尋ねをいたします。

我々議員はこの報告書を検証するため、去る8月の25日に土木工学が専門の徳島大学教授端野道夫教授をお招きし、この報告書を詳しく説明.勉強させて頂きました。
端野教授は大阪大学大学院博士課程を修了され、水文学.水工計画の分野では日本でも屈指のスペシャリストであります。
その教授から緑のダムは日本学術会議答申に認められていない偏った考え方であるという指摘を受けました。
そしてこの報告書は生態学が専門の広大教授中根氏が作成したものであり、土木工学には素人に近い人だとの事もお聞きしました。
また、いくつかの項目に関して間違いや説明不足を指摘して居られます。

例えば早明浦ダムの流量計算にしても自分の論法に都合の良いデーターだけを載せ、自分の考えと違うデーターは載せていないとの事であります。また洪水に対してかなりのウエートを占めるであろう遮断蒸発のデーターなどは全く載せていないのであります。

150年に一度の洪水などは無い、また吉野川治水対策として現在の流域の人工林を適正に間伐を行うことによって、150年に一度の洪水に充分対応することが可能であることが判明した。すなわち可動堰の建設や新たなダムの建設に頼らない治水対策として流域森林整備という「緑の公共事業」だけで 充分洪水は防げるとうたっているのであります。
樹木を植えることにより降った雨は全て地下浸透するような錯覚を起こさせ、緑のダムによって洪水は防げるという偏った考え方なのであります。表層内に浸透した雨水の大半は鉛直方向に浸透するのではなく、雨水の通りやすい斜面表層内を斜面に沿って流下するのであります。
中根教授は降雨の流出計算に於いて、斜面に降った雨水は全て表層内に浸透し、かつ表層内から表層面上に溢れることなく表層内を流れるとしています。この点は致命的かつ根本的な間違いであります。
たった3ミリの雨でも表層内に浸透せず表層面上を流れるのであります。まして山の斜面ならなおさの事であります。
確かに樹木によってピーク流量の減少や遅れが見られるなど、洪水緩和機能の存在は実証されております。しかし、治水上問題となる大雨の時には、洪水のピークを迎える以前に流域は流出に関して飽和状態となり、降った雨のほとんどが河川に流出するような状況になることから、降雨量が大きくなると、低減する効果は大きく期待できないのであります。
森林は中小洪水に於いては洪水緩和機能を発揮しますが、大洪水に於いては顕著な効果は出来ないのであります。
新潟や福井、また徳島県の上那賀や木頭、木沢は禿げ山ではなく植林がされておりました。植林がされていても観測史上例のない、100年.150年に一度の大雨が降れば、あのような大きな災害は起きるのであります。
また世界を見渡してみましても近年考えられないような大洪水が世界各国で起きております。
吉野川水系に於きましても絶対に150年に一度の洪水は無いとは言い切れないのであります。森林とダムの両方の機能があいまって初めて目標とする治水、利水の安全度が確保されるのであります。
従って森林の存在だけで洪水が防げるというこの調査報告書は間違いであるとしか言い切れないのであります。
こんな間違いや説明不足の報告書を徳島市の意見として本当に採用.活用するのでしょうか?お伺いをいたします。



次にITに関してお伺いをいたします。

まず初めはネット入札についてでありますが、平成13年12月議会に於きまして、初めて私がインターネットによる入札制度を本会議で質問をさせていただきました。この時点ではすでに多くの自治体が電子入札を取り入れ、特に横須賀市なんかは電子入札の成功例としてNHKに大きく取りだたされていました。早速ネットで調べてみますとこのシステムは非常に談合がやりにくくて、しかも多くの人が参加でき、公平公正な入札が出来る、これは本当に凄いシステムであると言う事で是非徳島にも電子入札の導入をと提案をさせてもらいました。
四国では確か、この時期には高松市が採用をしていたようであります。
遅きにしした感はありますがやっと徳島市にもこの度電子入札が実施されることとなりました。立ち上げるまでには沢山の苦労もあったと思われますが、一度出来てしまえば事務効率にも、また談合防止にも大いに役立つものと期待をしております。

そこでお尋ねをいたします。
まもなく行われる電子入札に於いて問題点はあるのか無いのか?
この電子入札の開札時の立会いについてはどのようにされるのか?
また入札制度はどのように変わったのか?
まずこの3点についてご答弁をお願いいたします。

次にIP電話について質問をいたします。
今回、市長三役給与費188万円を減額してまでまで行財政改革を推進される決意を見せていただきました。
そこまでやられるのならIP電話導入の検討もされたのではないかと思われますが、今までにIP電話導入の検討をされた事があるのかどうかお尋ねいたします。
市役所全庁舎の電話代削減は市長三役給与削減の比ではないと思いますがいかがなものなのでしょうか?

次にこれもIP関連の質問の時に要望をしてありましたが未だに会派内にインターネットの接続が出来ておりません。
検討しますと言う答弁は頂いておりますがやっと議会事務局に繋がった程度であります。
今回の議事録検索も私の家から夜中に検索いたしました。
こんなに便利で早くて情報量を沢山瞬時に取れるネット活用を議会会派内で出来ないなんて時代遅れも甚だしいものがあります。
費用が掛かるから出来ないのか?
或いは何か他に問題でもあるのでしょうか?
他の自治体では出来るものが県都の徳島市に出来ないはずはないと思うのでありますがご答弁をお願いいたします。

次にインターネットによる町づくりについてお尋ねをいたします。

これも同じ時に質問をいたしましたが中心市街地活性化のために是非無線ランをと提案をさせていただきました。
そして今回質問するに当たり、荒川区役所へインターネットによる町づくりの件で視察に行って参りました。
荒川区の今区長は、荒川区をネット普及率日本一にするんだとの強い意気込みで個人や事業者にネット接続の補助をつけ、3カ年計画で予算を計上し見事東京23区で普及率2番まで押し上げました。
もちろん議会事務局や会派内にもインターネットの接続が出来て居ることは言うまでもありません。
そして荒川区内にある商店や事業所を荒川シッピングモールと言うネット上の商店街に載せ、家に居ながらにして区内の情報や買い物が出来る町づくりを作り上げております。
一度作ってしまえば後は経費も掛からず町に活性化も図れる、
まさに時代のニーズにあった町づくりだと関心をいたしました。
すばらしい発想の出きる市長の元、理事者も知恵を絞り熱心に取り組んで居られました。
私がこの質問をして早3年が経過をいたしましたがその後中心商店街におけるネットの進捗状況はいったいどうなっているのか?
お尋ねをいたします。

以上ご答弁を頂きまして再問、或いは要望をさせていただきます。

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