①被災時の食料等の備蓄計画について
次に大規模災害に備えた食料対策についてお伺いをいたします。
大震災から早1年と6ヶ月が経過いたしましたが、未だ、多くの方々が避難生活を余儀なくされており、被災地復興の取り組みは進められているものの、以前のような活気を取り戻すにはまだまだ至っておりません。
近い将来におきまして、東海、東南海、南海の三連動地震が発生することを考えると、我々も東日本大災害に学び、防災、減災の取り組みをなお一層強化する必要があると考える次第であります。
物理学者で随筆家の寺田寅彦先生は「天災は忘れた頃にやってくる」と言われましたが、我々は、忘れることなく、災害への備えをやっていこうではありませんか。
さて先月29日に内閣府から南海トラフの巨大地震に係る様々な想定が公表され、本県におけます最大死者数は、3万3千3百人に及ぶ可能性があるという驚くべき数字が出されました。
国民や県民はこの数字だけを聞かされ、慌てふためき恐怖におののいたのでありました。
しかし、この前のグランビリオホテルでの河田教授の講演でその内容を詳しく説明いただき、少しは安心を致しました。
この想定は真冬の夜中に地震が起き、しかも避難する方が少なかった場合の数値であるとの事でありました。
建物の耐震化や津波からの素早い避難によりまして、この被害を数分の1にまで減少さす事が出来るとの事であります。
我々も、まず、このことを念頭に、今後の対応策を進めていかなければと思うところであり、加えて命が助かった後の対策についても、予め準備しておく必要があると考える次第であります。
それは、食料についてであります。
大規模災害発生時には、道路の破損、ライフライン、通信の途絶などの発生が想定され、命が助かったとしても、まずは食料に困るのであります。
県外からの救援物資が届くまでには、少なくとも数日間はかかります。
何をどれだけの量、備蓄すればよいのか、明確な指針を示し、まずは、自ら備えること、そして、市町村、県と、それぞれが共通理解の下に食料の備蓄をしておく必要があると考える次第であります。
そこでお伺いをいたします。
食料の備蓄に係る考え方を明確にし、大規模災害に備えておく必要があると考えますが、ご所見をお伺いをいたします。
「命の道」四国横断自動車道について
次に「命の道」四国横断自動車道について質問して参ります。
去る8月29日「南海トラフの巨大地震」によります津波浸水予測が国から発表され、津波想定が大きく見直されました。
徳島市川内町の沿岸部では、ほぼ全域が浸水し、最大浸水深が5mにも及ぶという、まさに驚くべき想定が示されたのであります。
この想定に対し、逃げても無駄だから、もう逃げないんだと諦めているお年寄りの意見がテレビで放送されました。
津波避難困難地域に指定された住民の中には、不安が広がりつつあります。
これをいち早く取り除くためにも、対策を急ぐ必要があると思います。
先の東日本大震災では、大地震によりまして発生した巨大津波により、沿岸部は壊滅的な被害を受けました。
私も2度ほど現地へ視察に行ってまいりましたが、高速道路が緊急輸送道路としての役割だけではなく、「陸の防潮堤」や「緊急避難場所」となるなど、まさに「命の道」として大変重要な機能を発揮いたしておりました。
高速道路から海側と山側では、まさに天国と地獄でありました。
現在、四国横断自動車道の「鳴門ジャンクション.徳島インターチェンジ間」は、平成26年度の開通を目指して、建設工事が全面的に展開されております。
この区間では、知事のご尽力により全国初の取り組みとして、高速道路の盛り土部を利用した「津波避難場所」の整備が、川内町の2箇所におきまして、進められている所であります。
こうした中で、四国横断自動車道「徳島ジャンクション.徳島東インターチェンジ間」におきましても、いつ起こるか分からない三連動地震に備え、一刻も早く横断自動車道の南進を進めて欲しいのであります。
先日も避難困難地区に指定されました、3地区の自主防災会の代表の皆様方と知事に嘆願書を提出したばかりであります。
この避難困難地区は、自動車道が唯一の避難場所なのであります。一刻も早い避難場所の着工を急ぐべきだと考えます。
知事のご所見をお伺いいたします。