平成26年6月定例会 防災対策特別委員会平成26年7月7日(月)
笠井委員
ちょっと質問に入ります前に,本会議の一般質問で私が,徳島県から派遣された職員が6名おると,そこは塩釜港湾事務所だったというふうな本会議での報告をしたんですけれども,私の勘違いでありまして,実際は気仙沼港湾事務所に徳島県の6名がおられたということでございます。訂正をしておきたいと思います。
それから,本当は1時間ぐらいあそこで防災に関してやるつもりだったんですけれども,ほかのやりたいこともたくさんありましたので時間が割けませんでした。そこで,私と長尾議員が行きまして,いろんなことを現地で聞きまして感じたことを質問したいと思います。 発災直後に緊急車両にガソリンを入れるということで指定したと思うんですけれども,一般の方は10リットルのガソリンをもらうのに,何時間も待ってやっと10リットルのガソリンがもらえたということなんですけれども,徳島県は,いざ発災というときに,どういうふうな業種というか,どういう関係の機関に緊急用のガソリンを入れるのか,まずお聞きしたいと思います。 金井南海地震防災課長
災害時のガソリン等の供給についての御質問でございます。災害時の緊急的な救助応急活動に必要なガソリンの確保は,重要な課題の一つであると認識しておりまして,県では昨年10月に,徳島県石油商業組合との間で災害時等におけるガソリン等燃料の供給に関する協定を締結したところであります。窓口は商工労働部となっておりますが,この協定の中で,災害対策基本法に基づく緊急通行車両に対して優先的に燃料供給を行っていただくよう定めております。災害対策基本法第76条において,緊急車両というのを定めておりますが,この中には県市町村,警察,消防などの防災関係機関の車両に加えまして,災害応急対策の的確かつ円滑な実施に必要な車両その他も含まれております。それで,災害応急対策についてはどのようなものが対象となるかといいますと,これも法律で定めており,様々ありますが,例えば清掃,免疫その他保健衛生に関する事項とか,物資等の緊急輸送の確保に関する事項とかございますので,県消防等の防災関係機関の車両も対象となると考えております。
笠井委員
今お聞きしましたら,私たちが危惧しておりました衛生に関することというのが入っとるんですけれども,現実に宮城県の場合,ガソリンがこなかったということで,というのは下水道が壊れましてマンホールからし尿が吹き出してるという,そういう状況になったのにガソリンもない,あるいは通信網も途絶えまして,実際にそういう業者の方に聞きますと,県との協定は結んでおったと。にもかかわらず,現実に連絡が来たのは日本海側の新潟県とかあっちのほうから要請が来たと。協定結んでるにもかかわらずそういうことになって,いざ出動ということになりますとガソリンがなくて,結局は新潟だったかな,新潟のほうからドラム缶で運んでいただいたというような状況になったらしいんですね。ですから,私どもが聞いたのは,やっぱりああいう港町は冷凍食品とか,あるいは破堤によってたくさんの魚が打ち上げられたりとか,あるいはそういうし尿がもう町中にあふれて,村井知事と話した中で,報道ではああいうふうに出ているけれども,臭いだけはどうしても分からんだろうということだったんですけれども,本当にそういうし尿処理の業者の方と話をしますと,その方たちでも鼻をつまむような,非常に悪臭が漂ったということなんですね。ですから,そういうときには恐らく通信網も途絶えておるだろうし,ガソリンの緊急車両の指定もなかなかいかないんじゃないかと思いますけれども,やっぱりこれはきちっと,私,防災訓練ということで一般質問でも言いましたけれども,やっぱりそういう業者も入れて訓練しておかないと,本当に緊急時になりますと,そういうことができなくなるということで,是非そういう業者も入れて,あるいは緊急時には,今言った緊急対応車の認定をしてもらって,そういう業者が動けるように。そうしないと,本当にもうすごい臭いになるらしいです。私が子供の頃に今切川がよく破堤したんですけれども,子供ですからうれしくて,いっぱい魚が上がってくるんですね。そこへ入って魚を押さえたり,そんなことして子供の頃遊んでいたんですけれども,あの大きな津波になりますと,本当に数えられないぐらいの魚が打ち上がると。それを,打ち上がった魚を手で一つずつ拾って非常に苦労されたらしいんで,是非これはそういうことにならんように,防災訓練にもそういう方たちに参加してもらい,また緊急時にはガソリンを優先的にするように,是非お願いしたいと思っております。
それから,鹿折中学校の避難所に行っていろいろお話を聞きました。3年もたっておりますので,比較的住民も安定して暮らしておるんですけれども,発災時の状況を聞いていますと大変だったということなんですけれども,そこの中で,発災直後というのは道が通れませんし,せっかく助かった命を守るために,もちろんいろんな方が努力されたんですけれども,助かった方でも非常にたくさん亡くなった方があるんですね。もちろんそれは精神的なものもあるし,いろんなものありますけれども,例えば簡単な,風邪引いたとか,あるいはおなかを壊したとか,そういうのもたくさんあると思うんですね。そのときに,道ががれきで救急車も通れないというようなことがあると思うんですね。そのときに,配置薬,いわゆる置き薬ですね。置き薬があれば,簡単な消毒薬であるとか胃薬であるとか風邪薬であるとか,そういうふうな簡単な配置薬がありますと,医者が間に合わなくても,あるいは医者に行く道が通れなくても,ある程度は防げるんじゃないかと思いますけれども,徳島県におきまして,いわゆる避難所になっている所に,こういうような配置薬を置く予定はあるのか,あるいはもう予定をしておるのか,ちょっとお尋ねしたいなと思います。 久米薬務課長
委員から今,避難所における配置薬の配備ということについて御質問を頂きました。今の県の取組の現状ということなんですが,南海トラフ巨大地震の発生を見据えまして,県内各所に初動医薬品でありますとか慢性治療医薬品でありますとか,そういったものを分散備蓄するとともに,医薬品卸業協会でありますとか薬剤師会,そういった関係団体との間で協定締結とか薬務コーディネーターの設置など,災害時に必要となる医薬品とか薬剤師の確保に向けまして,実効のある体制整備に現在努めているところでございます。
今,委員から御提案いただきました,その避難所に配置薬を設置したらどうかという御意見でございます。この配置薬といいますのは,配置員の方が配置先を訪問して医薬品の入った箱を配置して,次回の訪問時に使用した分の代金を清算集金するという,そういった独特なシステムをとっておるものでございます。そういったことから,この初期投資費用が不要であるということと,今御説明しましたように定期的な管理によりまして,品質劣化とか期限切れの心配がない。そういった特性を有しております。少ない行政コストでもって,避難所における医薬品の備蓄というのが可能になるということが期待されると思っております。この配置薬を活用した場合は,風邪薬でありますとか胃腸薬,傷薬,一般的に家庭での常備薬というのが中心になりますが,先ほど委員のお話にありましたように,公助の手がいまだ行き届かない発災直後の混乱期の備えとしまして非常に有効なものと考えております。委員から御提案を頂きまして,今後,配置事業者によりまして,現在徳島県内で組織されます徳島県医薬品配置協議会と連携を図りまして,避難所の設置運営主体となる市町村等に対する働き掛けにつきまして検討を進めてまいりたいと考えております。 笠井委員
今,答弁にありましたように,配置薬というのは使った分だけということで,しかも期限切れのない薬が配置されると。配置薬業者というのは本当にその地区の状況が非常に分かっておるという意味からも,是非この配置薬,行政に負担がかからないと思いますので,協議して,置いていただけるようにしていただけたらなと思っております。
それから,独居老人のことについてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども,実は1.11の時に,うちの町内でもあったんですけれども,独居老人が団地の中においでたんですけれども,行ったらその方がおられんのですね。恐らく独居老人の方一人だけではないとは思うんですけれども,地区の自主防災会にこういう人たちの名簿を頂けるのかどうか,ちょっとお尋ねしたいと思います。 大塚地域福祉課長
独居老人と申しますか,高齢の方で独りでお暮らしになってる,それが寝たきりでなっていると。そういった高齢者の方につきましては,災害時要援護者の範ちゅうに入るということになるんですけれども,各市町村におきまして,そういった独り暮らしの方で避難行動が難しい方,そういった方の名簿,避難行動要支援者名簿というんですけれども,こちらを市町村で作成して,それでその名簿情報について,災害時には自主防災組織あるいは警察,消防,民生委員,そういったところに提供できるような仕組みにはなっております。ただし,その名簿にまず登載するという作業が前提になるということでございます。
独居老人の方も,避難行動が難しい方であればその対象になるということになります。 笠井委員
今,お聞きしましたら,発災後にそういう名簿をもらえるということなんですか。事前にそういう名簿は頂けないんですか。
大塚地域福祉課長
もちろん事前に提供も可能でございまして,まずは市町村のほうでその名簿に登録をするという作業が今,進められております。まず登録されて,それで地域のほうの自主防災組織とか自治会あるいは民生委員,そういった方に本人さんがかまわないよという同意があれば提供できると。そういう仕組みになっております。
笠井委員
そ個人情報保護法というのができまして,非常に分かりにくくなったんですね。ですから,そういうのを誰でももらえるやいうんでは,これは個人情報が漏れますので,自主防災会の会長であるとか今言われた民生委員であるとか,そういう方には是非事前に配っていただかないと,本当にどこにいるのか分からないような状態では,当日慌てて一所懸命捜して,明くる日に,いや,ここにおりますよやいうて連絡あったんです。だから,多分その家だけじゃなくてほかにも多数そういうことがあると思いますので,是非そういうことも進めてほしいなと。自分が独居老人であるって申請しないと,それは登録できないんですか。
大塚地域福祉課長
各市町村によりましてその辺の線引きはまちまちでございまして,例えば年齢で65歳以上とか75歳以上とか,あるいはもう年齢制限は設けないと,避難行動をとることが難しい高齢者の方であれば,その地域の方である程度この方は独りで動くのは難しいだろうというようなことが分かれば,そういった方は名簿に登載できるような仕組みになっております。先ほど委員がおっしゃいました個人情報ということがあるんですけれども,これが昨年の6月に災害対策基本法が改正されまして,これまでは必ず本人の同意がないと名簿に載せられなかったものが,役場の中ではそれにかかわらず,まず名簿に登載できると。実際,発災時にも,あるいはふだんの情報共有というところでも,本人の同意が得られ自治会,自主防災組織それから民生委員,そういった方に情報提供して,皆さんが地域で情報共有できると。そういうことになっております。
笠井委員
いつ発生するか分かりませんので,とくしま−0(ゼロ)作戦ということなので,できるだけ気が付いたことをやっていくと。徳島県民が本当に死者0(ゼロ)と言われるようになるために,これからも努力していただきたいなと要望しておきます。以上です。
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