平成25年11月定例会 防災対策特別委員会(付託)平成25年12月16日(月)
笠井委員
私もお聞きしたいことがあるんですけども,県議になりまして一貫して,防災・減災対策ということで本会議の質問であるとか委員会の質問をしてまいりました。ケンチョピアの不法係留とか,あるいは川内の江湖川の船・廃船処理の問題,こういうことを言ってきましたけども,あれ以来,ケンチョピアにおける不法係留はどのようになったのか,ちょっと教えてほしいんですけども。
池田運輸政策課長
ケンチョピアの不法係留につきましては,24年度からいろいろ指導をしておりまして, 今年になりまして 180 隻程度ありましたのが,全てに許可を与えておるという状況になっております。最近,中でも30隻ほどが係船料の滞納をしておりましたけども,それも全て指導が終わりまして,今のところ順調に全部許可された状態で推移しております。
笠井委員
いろいろ反対されてる方もあったし,滞納してる方もあったけども,現在は全部係留費も払ってということなんで,非常に努力されたんだなと思っております。 それでは次に,船・廃船の件で川内の江湖川なんかに非常にたくさんおるわけですね。 特に都市部のそういう不法係留を追い出しますと,余り目立たない所に来るんですね,そういう方も。私もお願いして廃船処理をしてくださいということで,何隻かしてもらった経緯があるんですけども,廃船処理につきましてその後どういうふうなことになっているのか。江湖川だけじゃなくて県下一円でも結構ですので,分かる範囲でお答えいただきたいと思います。
森河川振興課長
県下の河川におけます放置艇,特に廃船対策の状況でございます。県下の河川におきましては,平成22年度のプレジャーボート全国実態調査というのがございまして,その中で県が管理しております河川におきましては,プレジャーボート699隻が放置艇として確認されております。そのうち,委員のほうから御質問がございました榎瀬江湖川については242隻が確認されております。そのほか,委員からお話がございましたけれども,例えば新町川などの徳島市周辺に放置艇が多いというところでございます。 その放置艇の対策の状況でございます。放置艇につきましては,まず原則的には放置艇の管理者を特定させていただきまして,その管理者の方に撤去していただくというのが大原則でございます。ただし放置艇を管理する者が不明であるというような場合も多々ございます。そういうものに対しましては,まず放置艇を発見した場合には,放置物件に対しまして警告書を貼り付けるなどの行政指導をした上で,放置艇の管理者が分からない場合には所定の手続を踏まえまして,廃船ということで県のほうが処理しているというのが実態でございます。その実態の数値的なものでございますけれども,県におきましてはここ数年間,毎年2隻あるいは3隻程度の廃船処理をしておりまして,今後とも所定の手続を踏まえた上で,優先順位を決めながら放置艇の処理をしてまいりたいと考えております。
笠井委員
予算がないということでね,年間に二,三隻ということなんですけども,二,三隻ずつ処理しよったら,もっと不法投棄する船のほうが増えるんじゃないかと思うんですね。何で私がこういうことを聞いたかというと,昨日小松海岸の一斉清掃事業がありまして,私もこれにボランティアで参加したんですけども,実はその中の沖島の地区の人なんですけれども,榎瀬江湖川の黄金橋の上,吉野川タクシー辺りで今年の夏に事故があったということをお聞きしたんです。私,そんなんを聞いたんは初めてなんですけども,県のほうに事故があったやいう報告,あるいは何か連絡はありましたでしょうか。まずお聞きしたいと思います。
森河川振興課長
今,委員のほうから御質問のございました榎瀬江湖川の黄金橋付近上流での事故ということでございますけれども,県のほうにおきましては事故の発生,あるいはそれに対して人的,物的被害があったというような報告はございません。
笠井委員
報告がないということは大した事故じゃなかったと思うんですね。ですからマスコミも取り上げなかったし,県への報告もしなかったんではないかと思います。多分,放置船のロープがティラーに引っ掛かったかなんかして,小さな事故だったんじゃないかと思うんです。 今聞いたら非常に江湖川の放置船・船が多いということなんですけども,なぜその人が私にそういうことを言うてきたかというのは,新町川を守る会の船が,撫養航路というのがあるんですが,撫養航路というのは新町川から出てきて吉野川を渡って,榎瀬江湖川へ入って鍋川を通って撫養へ行く,これに乗ったらしいんですね。ヴォルティスのJ1昇格が決まって観光客も入ってくるだろうし,サポーターも入ってくるだろうと。そういう中でそういう人たちが,じゃあせっかく徳島に来たんだから,そういうのも利用しようか観光しようかということになったときに,事故が起こったら大変だなということで今回質問させてもらうことになったんですけども,今聞いたら非常に廃船・船が多いということになれば,観光客が見て,こんな環境の悪いあるいは危ない川をなぜもっときれいにしないのかということになろうかと思うんですね。ましてそのときに事故が起きれば,やっぱり徳島のイメージを下げてしまうことになろうかと思うんです。 そういうことになれば困るので,例えば防災・減災対策という項目でこういった船・廃船の処理ができないもんか,そういう費用でできないもんかと私は思うんですね。当然,船や廃船が非常にありますと,津波が来て船が民家に当たったりしたときに,大きな二次災害も起こすと思うんですけど,確かに県がお金がないというのは十分分かってますけども,こういう費用を使ってあの地区の整備というのはできないんでしょうか。
森河川振興課長
先ほどもちょっとお話しさせていただきましたけれども,放置艇,廃船も含めてでございますけれども,これの対応,処置につきましては,その所有者の方にやっていただくということが大原則でございます。したがいまして,県におきまして例えば廃船の撤去を実施するということにつきましては,飽くまでも慎重にやるべきものと考えております。ただし,委員のほうからもお話がございましたけれども,例えば撫養航路として榎瀬江湖川を使っていただいているというところでございますので,ほかの河川も含めまして,やはり緊急性,重要性の高い河川におきましては,放置艇対策,廃船対策につきまして所要の手続を取ってまいりたいと考えております。
笠井委員
確かに今おっしゃったように,勝手に人の財産を処分するというのはできないと思うんです。でもこれ,やっぱりもっと早急に力を入れてやらないと,さっき言ったように,たまる一方だと思うんですね。Jリーグももうすぐ始まりますしね。そういうことで今質問した防災・減災の予算をこれに充てたらもっと処理がスムーズにいくし,処理数ももっと増えるんじゃないかと思うんです。これはいかがなんでしょうか。県単費ではなくて,そういう予算も使って処理をしていくということはどうでしょうか。
森河川振興課長
放置艇・廃船対策の処理費のお話でございます。基本的にこういう廃船・放置艇対策の処理につきましては,原則といたしまして維持管理費,県単独費でございます。それでの執行とならざるを得ないという状況でございます。ただし県単独予算でございましても,その中でも特に県におきましては防災・減災に質の転換を図っているところでございますので,委員のお話もございましたことを踏まえまして,予算の獲得に向け,引き続き努力してまいりたいと考えております。
笠井委員
県単費用というと,本当に県も厳しい財政の中でやっているので非常に気持ちは分かるんですけれども,やっぱり事故が起きてからでは遅いんで。特に先ほど言われましたように,非常に江湖川というのはみんなが隠れ家的に持ってくるんですね。やっぱりもっとパトロールして強烈に指導していってほしいな。特に来年からJリーグがということなんで余計に心配しているんです,地元の者としては。ということで努力しているというのは分かりますけども,もっとなお一層の努力をしてほしいなと思います。
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