徳島県議会議員 笠井国利の部屋

委員会発言

平成24年2月定例会 県土整備委員会 発言

平成24年3月8日(木)
笠井副委員長
 私も1年ちょっと前に県議になり、県土整備委員会に入りまして、非常に厳しい叱咤激励、提案をしてまいりました。
しかし、皆さんは本当に優秀な集団でありますので、私が少し無理かなと思っていたことも、皆さんの力で解消していただいた。
特に、旧吉野川橋のアンダーパス、あるいは避難困難地区において、高速道路の上に避難所をつくるなど、少しずついろんなことを実現していただいております。
それから、海野政策監補にお礼を申し上げないといけないのですが、河川関係の3次補正予算について、本当に厳しいときに日本一の予算を徳島県に持ってきていただいたということで、これも感謝を申し上げたいと思っております。
今後とも県土整備事業が県民の安心・安全のために施策を考えていただけたらと思っております。
私も河川関係でいろいろ質問しようと思っておりましたが、木南委員から非常によくわかる説明をいただきましたし、また重清委員のほうからも質問をされていましたので、少しだけ違う方面から質問したいと思っております。
 このたび、今切川河口でしゅんせつすると聞いたのですが、何のためにしゅんせつするのか、どれくらいしゅんせつするのか、また、そのしゅんせつした砂は一体どうされるのかについてお聞きしたいと思います。
元木港湾空港課長
 今切川河口のしゅんせつ工事についての御質問でございます。
昨年の9月1日から4日にかけて本県に上陸しました台風12号によりまして、今切川の河口部、特に港湾の入口の部分でございますが、航路筋に土砂が埋塞し、船舶の航行に支障になるということで、この件につきまして災害復旧で対応しようということで進めてまいりました。
12月の災害査定でございますが、約6万9,000立方メートルのしゅんせつについて、事業費約3億4,000万円で認めていただいたところでございます。
従来から港湾の事業の中でしゅんせつした土砂を使っておりまして、今回の部分につきましても、さきの7月の台風で流失しました松茂の海水浴場などの海岸の養浜に使うということで、今進めております。
まず、松茂海岸の人工海浜につきまして、このうちの約2万3,000立方メートルを搬出する予定でございまして、3月5日の入札公告に入っております。
残る約4万6,000立方メートルでございますが、侵食海岸であります阿南市の今津坂野海岸の養浜工に使用するため、地元調整を行っているところでありまして、調整が済み次第、工事の準備に入りたいと考えております。
笠井副委員長
 詳しく説明していただいたのですが、御存じのように徳島県というのは、例えば鳴門金時が特産でありますし、また渭東ネギが全国的に非常に有名な商品でありまして、作付されております。
サツマイモに関する砂について、吉野川の砂を使わせていただいたりしているわけですが、この今切川河口、あるいは吉野川河口の砂というのは、本当にサツマイモあるいは渭東ネギに適した砂でありますので、できることならこの砂を使わせていただけないかというのが東部の農家の皆さんの気持ちです。
この砂を圃場に入れるというのは無理なのでしょうか。
元木港湾空港課長
 今切川の砂を手入れ砂にということでございますが、我々港湾の事業では、やはり今でも公共事業間での転用ということを考えておりまして、海砂の使用の問題もございますので、港湾の埋め立て、養浜に使っております。
今切川の河口区域にあるということで、河川法の適用、用途規制のお話、手入れ砂に使用できるかどうかの物性の課題などもありまして、国や関係の部局との調整も図っていく必要があると考えておりますが、港湾としましては、養浜などの公共事業への利用ということで、残る部分につきましても地元調整を進め、工事に使用したいと考えております。
笠井副委員長
 非常に気持ちはわかります。
先ほど、木南委員、あるいは重清委員のほうからほかの河川が埋まってきていることを聞き、そんなに遠いところへこれを運ばなくても、例えば南のほうであれば勝浦川、那賀川、海部川など、いろんな河川があると思います。こういう河川については河床が非常に上がってきて、災害時に危ないという懸念が出ているわけです。
そうすると、無理に今切川の河口の砂を南のほうへ運ばなくても、そちらの河川に砂やバラスがありますので、それを利用すれば河川の河床の解消にもなりますし、近くであれば運搬費用も非常に安くなると思うのですが、そういうことは考えられないのでしょうか。
秋月河川整備課長
 一番の問題は、勝浦川など、出ていく川の砂利のほうが、養浜する阿南市の今津坂野海岸における粒径に比べ、恐らくかなり大粒になると思います。
そのため、それぞれの環境に合うような粒径が必要と感じており、例えば、海岸縁である今切川の河口の砂については、侵食海岸に持っていくのが適切ではないかと考えております。
笠井副委員長
 ということは、その地域になじまないからちょっと無理だということですね。
よくわかりました。
それから、河川の話ですが、徳島県は河川が非常に多く、そのほとんどが近年の台風により河床が上がってきています。特に鮎喰川については、昔、許可を出したところ、バラスを取り過ぎた。袋井用水へ行く堰をつくってあったのですが、それがあること自体わからなかった。バラスを取り過ぎたら堰が出てきて、その堰まで取ってしまった。そのため、袋井用水の伏流水が余り吹かなくなった。それぐらいバラスを取り過ぎたという話を古い議員から聞いたことがあります。それ以来、もうバラスは取ってはいけないということで、今、鮎喰川も本当にバラスや土砂がたまり、結局、早淵地区の土壌よりも河床が上がって天井川になっている地区があると聞いているのですが、河床が上がったからといって堤防を上げてくれません。
例えば、河床が2メートル上がっても、堤防を2メートル上げてくれたら付近の住民は心配しませんが、河床が上がったまま、天井川になったまま堤防を上げてくれなかったら、いつ堤防が切れるかと思って住民は非常に心配しています。
何か対策を考えているのですか。
秋月河川整備課長
 鮎喰川につきましては、一つの雨で大きく堆積する、もしくは大きく掘られるということが特性だと思います。
例えば、見た目で異常堆積があるようなところがあっても、そのすぐ下で掘られているところもあるかと思います。
そこで、どこらが異常堆積であるかということについては、現地調査をして、その都度河床整正をしたいと思っております。
また、先ほどの用途規制については、来年、試行的にやっていこうと思っておりますが、将来、県下の他の河川におきましても用途規制の緩和を実施してまいりたいと考えております。
笠井副委員長
 先ほど、重清委員さんも河川については何もしてくれないと怒っていましたが、やはり深掘れ、あるいはたまっているところがあります。
そういうところでしたら、極端に言えばブルドーザーなどを持っていき、ならせば比較的早く解消できるのではないかと思うのですが、除いたものは建設骨材しか使えないという規制があると議論されております。
私、市議会時代から思っていることがあります。
法律、条例、規制については、これが一番いいだろうということで、当時つくったと思うのですが、時代や様子が変わってきたら、やはりその時代に合うように法律、条例、規制を改正してもいいのではないかと思います。
従前からのまま、何もしないでいるのではいけません。
条例があるからできません、規制があるからできません、法律で決まっているからできませんというのではなく、条例というのは、例えば真正面から見たり、斜めから見たり、下から眺めたり、例えばこのペットボトルにしてもそうなのですが、上から見るのと、下から見るのとでは全然違います。
私、ここに集まってる方にいつも言っているのですが、本当に県下一の頭脳集団が集まっているわけですから、条例があるからといって真正面から見るだけでなく、たまには条例や規制を下から眺めたら、規制緩和ができるのではないかと考えております。
本当に県民のためになるような、あるいは県民のためにできるような法律、条例、規制に変えるよう考えていただけたらと思っております。

これを要望にかえて終わります。
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