徳島県議会議員 笠井国利の部屋

委員会発言

平成23年9月定例会 防災対策特別委員会(付託)

平成23年10月7日(金)

委員会の概要

笠井委員
 きょうは質問する予定ではありませんでしたが、朝から各委員さんの鋭い質問、あるいは理事者の答弁を聞いておりますと、これはどうしても言っておかないといけないな思うようになりましたので、各論につきましてはエキスパートの委員さんからかなり鋭い質問が出ておりましたので、総論的なことで指摘したり要望したりしたいなと思っております。
 ここに朝から座られている皆さん、みんなネクタイを締めて上着を着ているんですね。ですから現業職の方じゃないんですね。ということは、私いつも言うんですが県下一の頭脳集団ですね。そういう方ばかりに、ここにお集まりいただいている。いろんな答弁を聞いてますと、答弁できないことがあるんですね。何でできないんか。例えば、来代委員が質問した、紀伊水道で地震が起きた場合、津波でどのぐらいつかるのか、わからんのですね。あるいは、県庁地下に水が来るんじゃないか。それに対して、本当につかるのか、つからんのか、あいまいな答弁でありました。確かに皆さん方は地震研究家じゃないと思いますので、大きい地震が来るとわかっていても、幾らのマグニチュードの地震が来るのか、あるいは何メートルの津波が来るのか、そんなのわかるはずないと思います。だから当然、皆さんのような答弁になろうと思います。でも、私が本会議でも言いましたように、できないんじゃなくて、どうしたらいいか、それを考えるのが県下一の頭脳集団と言われてる皆さん方の仕事じゃないかと思うんですよ。民間だったらこんな厳しいときでも、もうけを出さないといけないんですね。皆さん方はもうけなくていいんですよ。県民の税金をいかに効率よく、いかに効果が出るように、知恵を絞り、県民の要望あるいは不安を解消していくのが皆さんの仕事だと思うんですよね。そのために、できないんじゃなくて、いかにすればできるのかっていうのを、絶えず考えてほしいなと思うんですね。
 例えば、紀伊水道で地震が起きたら、そんなのわかるはずないでしょ。私もわかりませんけども。でも、例えば3メートルの津波が来たらどこまでつかるのか。5メートルの津波だったらどこまで水が来るのか、これは調べるのは簡単じゃないんですか。標高があって、川内町はマイナスだと。あるいは新町は標高が何ぼある。じゃあ3メートルの津波が来た場合、国府は標高2メートルだったら、つかるんですよね。来代委員の質問に対して、このぐらいの答弁はできるんじゃないかと思うんですよ。マグニチュード9が来るか、8.5が来るか、これはわかりませんけども、あくまで想定でやってるんですから、3メートルが来たときは北島、松茂、国府までつかりますよとか、5メートルが来た場合は石井までつかりますよっていう答弁が当然あってもいいと思うんですよ。それから県庁の問題ですね。自家発電機が県庁の地下にあると。見たことないんで、どんな物があるのかわかりません。多分、自家発電も大きなのがあると思います。しかし、これがつかれば、県庁の機能は失うわけでしょ。せっかく皆さん方の頭脳が動いても、心臓が動かなんだら県庁は機能しないんですね。だからいざっていうとき、人工心臓でいいですから、小さな、最低限これだけは守らないかんっていう自家発電ぐらいは上げるべきでないですか。
 それともう一つ。金額を言わなかった。何で言わなかったか、恐らく検討してないからなんですよ。例えば、地下の物を全部上げた場合に幾らかかります。予算がないからしばらくはできませんっていう答弁だったら私も納得できるんですよ。でもそういう答弁で全然なかった。検討した結果できないんだったら、やれって言わんのですよ。検討もしないから何で検討せんのなって、これは私の考え方なんですけどね。危機感が足りないと言ったら怒られるかもしれませんけども、それぞれみんな一生懸命してると思いますけど、もっと危機感を持って、情熱を持ってやってほしいなと。皆さん、家族がいるでしょ。自分の子供がおぼれてたら一生懸命守るでしょ。それと同じですよ。県民を子供だと思って守る対策を真剣にやらないと、これいつ来るかわからんのですよ。南海地震は60%の確率って言うてますわ。私、違うだろうって思うんですよ。61.2%の確率なんですよ、私が認識しているところは。
 じゃあ聞きます。何メートルの津波が来たらこの1階は沈むんですか。お答えください。
 すぐに出んでしょ。皆さん県庁におって出んのですよ。それは想定してないから出んのですよ。さっき私が言ったように3メートルの津波が来たらあかんとか、5メートルまではつかりませんとか、本当に危機管理と言うんであれば、いざってときに最低限の情報発信をしなきゃいけない小型の発電機を屋上へ置いてもいいと思うんですよ。これはどうですか。これだったらすぐ検討できるでしょ。点検しないといけないから、油を送り込むのに手間がかかる、費用がかかる。それは1階の大きな発電機を上へ上げた場合でしょ。コンパクトな発電機を上げたらそこまでかからんと思いますけど、これだったらできるんじゃないんかと思う。検討できませんか。
中張危機管理部長
 発電機の話ですけれども、地下に入ってます大型の発電機も含めて、今、管財課が中心になって、これをどうするか検討しているところでございます。いろいろな方法があろうかと思います。今、委員がおっしゃったような小型の発電機を上部へ持っていくというのもありますし、例えば、発電機を積んだような自動車の配備ということも、私どもの話の中では出てきたりしております。全く検討してないんじゃなくて、いろんな方策について今は検討しているところでございますので、御理解いただけたらと思います。
笠井委員
 検討してくれてるらしいんですけども、私も県議会議員になりまして、6月議会だけしか出ておりませんけども、6月議会でも多くの議員がそういう質問もしましたし、あるいは委員会でそういう発言もしてきました。これ、時間をかけていいんだったら、のんびりゆっくりやってもいいと思いますけど、危機管理に関しては、いつ起きてもおかしくない状態。それを踏まえて、やっぱり早目にやってほしいと思います。厳しいようですけど、せめて、どのくらいまでやったら県の心臓がとまらんのか。もしとまるんであれば、早急に改善してほしいと思います。次の11月の防災委員会までに、そのぐらいの調査はできるでしょ。何メートルの津波が来たら、1階がつかる、地下1階がつかるぐらいの答弁はできるんじゃないですか。
楠本南海地震防災課長
 津波が来て、それが内陸に入ってきて、それがどれぐらいの高さになるかということで、徳島自体は大体3.3メーターぐらいですので、4メーターぐらい浸水すれば、県庁のほうもつかるようになります。お答えしにくかったのは、何メーターのが来るかというより、何メーター浸水したらということでございますので……。
笠井委員
 初めて4メーターっていうのを聞きました。それであれば、そういうふうに発言してほしいな。じゃあ、5メートルの津波って言わないで、浸水のほうがいいんかな。5メーターの浸水が来たら機能が麻痺するんですね。でも、5メートルが来るということは河川に近いんで、非常にあり得ることなんですね。ですからそういう検討をいち早くやってほしいなと。全部すぐ移せっていうのは予算的に、あるいは場所的なことも検討しないと置けないと思いますけども、本当に、人工心臓の一部でも動くような機能を、できるようにしてほしいなと思います。
 それから、先ほど自主防災組織のことを言われてたんで、これは言うつもりなかったんですけど、実は川内町でも自主防災訓練をしようかって話があるんです。3.11の日に津波警報が出まして、川内は特に避難困難地区が多いんで、住民たちはどこに逃げたらいいかってことで、企業の名前は言わんほうがええかな、あるコンピューター研究会社のところに逃げ込んだら、入れてくれない。こういう特許を持ってるような企業っていうのは川内にいろいろあるんですけども、そういうところは入れてくれないんですね。それで東環状大橋が工事中なんですけど、そこに逃げたら、ガードマンがあかんって言うて、入れてくれなかったらしい。そのときは、まさかあんな大きい津波が来ると思ってなかったし、チリとかスマトラ沖の地震はやっぱり対岸の火事だったんですね。まさかあんなことはないだろうって、安易な気持ちだったんじゃないかと。だから、ガードマンまでそういう啓発ができていなかった。情報が伝達できなかった。だけど、あの東日本の地震が起きまして、川内町民だけじゃなくて徳島県民、あるいは高知県民にしても和歌山県民にしてもそうなんですけど、本当に三連動が起きたらこうなるだろう、ああなるだろうっていうんは、ドラマじゃなくて実際の目で皆さん見たわけですね。だから、非常に機運も高まりつつあるんですね。今度3月ぐらいに訓練しようかって言ってるんですけど、あれは町民がやるぞって、抜き打ち的にやっても、工事中だった場合、上がれるんですか。訓練だっても何かしないといけないんですか。ちょっとその辺をお答えいただきたい。
百々道路整備課長
 東環状線の川内工区において、地域の避難訓練の活動場所に工事中の区間が使えるかという御質問かと思います。まだ供用開始しておりませんので、通常、一般の方は入れないようにしておりますが、その辺につきましては協議をしていただいて、工事に支障がなければ、地域活動ということで判断させていただきたいと思います。
笠井委員
 事前にいついつ何時ごろに訓練をやりますから、使わせてくださいって言うてからでないと訓練はできないんですか。
百々道路整備課長
 今は工事関係者以外は立ち入り制限をしておりますので、住民の方の安全の確保に関して問題がないか、そういった視点の判断が必要かと思いますので、それは言っていただかないと入ることはできないということです。
笠井委員
 よくわかりました。本当に地震が起きたときは、そんなことは言っておれんわね。ガードマンをけり飛ばしてでも上がると思いますけどね。
 そういうことでいろいろ言いましたけど、本当に皆さん方は頭脳集団だっていう自覚と誇りを持って、これからの防災対策に力を入れてやってほしいな。その上で、減災対策をやってほしいなと思います。
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