スウェーデン環境問題


ゴミ処理企業「ソーラブ社」視察

 ソーラブ社は株式会社であるが株主はコミューン(市町村自治体)であり、タービー市民418、000人に対して10のコミューンが共同で運営しているゴミ処理会社である。
 会社の理事会.役員会には市議会議員も入って運営されている。
 現在は2010年までの計画によって運営されているが、ゴミの量は毎年15%程度増えており、今から2020年の計画をもしていかなければならないのである。
 運営費用は税金ではなく個人が支払うのであるが、その都度支払うのではなくて、年初にいくらと支払うのである。日本で言うゴミ有料化とは少し方法は違うがゴミ有料化なのである。
 また企業ゴミも有料で引き受けている。

 家庭が支払う費用の中にはゴミ回収に掛かる基礎的な費用や持ち込みする費用も含まれているのである。従ってソーラブ社に個人が持ち込む大型ゴミや危険物ゴミ等は各自がそのゴミに応じた回収場所に置いて帰るのである。
 企業から出る産業廃棄物であるゴミは大型トラックで持ち込まれ門の所でカメラによる判定(どんなゴミが一番多いか)が行われ指定場所へ置いていくのである。意外と大雑把な判定である。
 ここでは焼却による処理はしていないので樹木や腐敗するゴミは山のように積まれ堆肥化して土に戻しその土は1トン5、000円で個人の農園や家庭菜園の土として販売されている。
 この様なやり方をしているので用地は広く、ゴミの山があちこちに一杯出来ているのである。
 また、持ち込まれたゴミはこの構内で2次分別が行われている。
 企業は入札によって分別会社を決めているのであるが、我々が視察した時は分別業者の入札が行われてまだ間がないと言うことで、分別慣れしていない業者なので作業が追いつかずゴミが山のように散乱していた。
 ソーラブ社のゴミ処理を視察して、ゴミを堆肥化して再利用する方式は本市のゴミ行政にも生かせるのではないかと思った。


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